思いがけないことがキッチンの水詰まりを作り出していた

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次男の出産のために実家に帰省したときのことだ。出産して1週間経った頃、母方の祖父が倒れてしまった。肺炎になってしまい、状態がかなり悪く、家族の誰かが24時間つきっきりでそばにいなくてはならなくなってしまった。もちろん母も駆り出されたので、私たちの世話をするどころではなくなってしまい、本当ならば床上げまでダラダラする予定だった私も母に変わって家のことをすることになった。まあそれはいいのだけど、そういうとき、キッチンはつくづく女の定員が一人だなと痛感する。母娘とはいえ、母と私の家事の仕方が違うので、ときどき諍いが起きてしまうのだ。母は母で祖父の面倒を見るのに忙しく、祖父が亡くなるかもしれないという畏怖もあったと思う。そして私は私で産後の肥立ちがあまりよくなかったので正直キッチンに立つ仕事がきつかった。そのせいで余計にお互いイライラしていたのだ。

母は私にキッチンの排水溝の掃除を頼んだ。「どんな小さいものでも絶対に排水溝には流さないでよね」という母のキツイ言い方に反発したかったというのもあるけれど、排水溝に流れて行った爪楊枝を、私はあえてそのまま放置した。別に爪楊枝くらい流れたって大丈夫だろうと高を括っていたからだ。ところが私が自宅に帰る間際、キッチンが水詰まりするようになっていた。まさかと思いつつも、排水溝のトラップを開けてみると、そこには以前私が放置した爪楊枝があり、そこにからみつくように髪の毛や食べ物のカスなんかが塊になってくっついていた。まさかあんな細い爪楊枝のせいで詰まってしまうなんて…思いがけないことがキッチンの水詰まりを作り出していたと知り、母にバレないよう、こっそりその塊を取り除いた。

結局その後祖父が亡くなったため、バタバタしてそれを知られることはなかったけれど、祖父のお墓参りに行くたびに思い出す出来事である。